(coffee network から引用)
コーヒーの原産地は、エチオピアだと思います。しかし、コーヒーの発見伝説については、二つの有名な話があります。
9世紀の中ごろ、キリスト教の国エチオピアで発見されたという伝説と、13世紀の初め頃、イスラム教の国イエメンで発見されたという伝説です。
1つ目は、キリスト教の国エチオピアで、9世紀の中頃、発見されたという伝説です。
ヤギがある木の実を食べて興奮しているのを見て、カルディーというヤギ飼い人も、その木の実を食べてみたところ、非常に元気になったという話で、カルディーのコーヒー発見伝説と呼ばれています。
2つ目は、13世紀の始めころ、イスラム教の国イエメンで発見されたという伝説です。
イエメンのモカを追放された回教徒のオマールが、餓死しそうになっていた時、木の実をつついている小鳥を見て、彼も、その木の実を食べてみたところ、非常に元気になったという話で、オマールの小鳥の発見伝説と呼ばれています。
この2つの話は、コーヒーに関する伝承を集めたイタリアの言語学者ナイロニによって1661年に紹介されました。
最も古いコーヒーについての記録は、10世紀の初めのバグダッドの文献です。
バグダッドのお医者さんの著作に、バン(コーヒー豆)とバンカム(コーヒー)について書かれていて、胃腸にたいへん効果があると記述してあるそうです。
薬として紹介されたコーヒーは、14~15世紀にペルシャ、トルコに伝えられて、15世紀頃にはコーヒーの焙煎がはじまり、イスラム世界に定着していきました。
16世紀の初頭にはコーヒーハウスもできて、酒に代わる飲み物としてのカファの人気が高まりました。
16世紀の後半には、西欧のキリスト教世界にもコーヒーが紹介されました。
異教徒の飲み物ということで、飲用を禁止しようとする動きもあったのですが、キリスト教徒の飲み物とするために、法王クレメント8世がコーヒーに洗礼を授けたという話が伝えられています。